このページでは、遺言書の種類のひとつ「公正証書遺言(こうせいしょうしょゆいごん/…いごん)」について簡単に解説します。

    

 

【このページを簡単にまとめると】

■公正証書遺言は、かなりしっかりした遺言書!

■費用がかかる分、書き換えられることも失くすこともない!

■より確実に用意しておきたい場合におすすめ!

 

どんな遺言書なの?

「公正証書」、なかなか聞き慣れない言葉ですよね。

簡単に言えば、公証人(裁判官・検察官・法務省職員などのOB)によって作られた書類のこと。

公文書の一種でもあります。

なんだか難しい印象ですが、それくらいしっかりした書類で遺言書が作れる制度が「公正証書遺言」です。

 

全てを自分で書く「自筆証書遺言」というものもありますが、自分で書くのが大変なのはもちろん、後々疑われたり失くしてしまったり、という危険性もあります。

心配な方には公正証書遺言がオススメです。

 

どんな利点と欠点があるの?

 

【利点】

  • 全文を自分で書かなくてもいい
  • 公証人という法律の大ベテランによって公文書にされるため、書き間違いや形式の不備で無効にならない
  • 実際に相続が発生したとき、家庭裁判所での手続き(検認)が不要となるため、相続の処理に早く取りかかれる
  • 原本は公証役場に保存されるため、失くす心配がない
  • 同じく、書き換えられる心配がない
  • 自分で字を書くことができない場合でも遺言を作成できる
  • 病気などで公証役場まで行けない場合でも、出張して来てくれるので作成できる

 

【欠点】

  • 自筆に比べると費用がかかる
  • 必要書類を提出する必要がある
  • 公証人に直接本人と意思を確認してもらう必要がある(時間を調整する必要がある)
  • 相続とは関係のない証人2人に立ち会ってもらう必要がある
  • 印鑑登録をしてある実印が必要
  • 公証人と立ち会いの証人には遺言書の内容を知られてしまう

 

どんな場合にオススメなの?

公文書となる公正証書遺言は、費用と手間がかかるだけあって、遺言書としてとてもしっかりしたものが出来上がります。

もちろんルール通り書けていれば自筆でも公正証書でも遺言書としてきちんと効力を持ちますが、「本当にこれで大丈夫かな」と悩むのであれば公正証書遺言で作っておくと安心です。

 

  • きちんとした形式で自分の意思を残しておきたい場合。
  • 失くしたり書き換えられたりする危険から大切な遺言書を守りたい場合。
  • しっかり判断できる状態で(認知症などが進んでいない状態で)間違いなく自分の意思で遺言書を作成したことを証明しておきたい場合。
  • とりあえず自筆証書遺言を書いたので、次はもっとしっかりしたものを作っておきたい場合。

 

特に、あとで相続トラブル(争族)に家族を巻き込みたくない場合は、公正証書遺言で残しておくといいでしょう。

     

 

公証役場でかかる費用は?

公正証書遺言を作るときには、公証役場の手数料が必要となります。

具体的には下の通りです。(2018年9月1日現在)

 

基本手数料

相続(遺贈)する価額 手数料
100万円以下 5,000円
100万円を超え200万円以下 7,000円
200万円を超え500万円以下 11,000円
500万円を超え1000万円以下 17,000円
1000万円を超え3000万円以下 23,000円
3000万円を超え5000万円以下 23,000円
5000万円を超え1億円以下 43,000円
1億円を超え3億円以下 43,000円+5000万円までごとに13,000円を加算
3億円を超え10億円以下 95,000円+5000万円までごとに11,000円を加算
10億円を超える場合 249,000円+5000万円までごとに8,000円を加算

※合計額に対してではなく、1人1人に相続(遺贈)させる金額毎に計算されます。

 

遺言加算

合計額が1億円以下の場合は上記+11,000円

 

その他

用紙代1枚250円(2通分で標準的に2,000円〜3,000円程度)

■祭祀主催者(お墓や法事の継承者)の指定は基本手数料11,000円

■自宅や病院、施設などへの出張は基本手数料1.5倍+旅費(実費)+日当(4時間まで1万円、1日2万円)+遺言加算(合計額1億円以下の場合)

 

計算例

合計5000万円の財産を、妻に4000万円、子どもに1000万円相続させる内容の公正証書遺言を作成する場合

23,000円(3000万円を超え5000万円以下)+
17,000円(500万円を超え1000万円以下)+
11,000円(遺言加算)+
2,000円(4ページの場合×2部(正本+謄本))=
合計53,000円

 

気をつける点は?

公正証書遺言の場合、先ほども書いた通り、最終的に公証人がしっかりと内容をチェックし、直接本人に会って意思を確認します。

より確実なものができる反面、すでに認知症などで意思疎通が難しくなってきている場合、公正証書遺言は作成することができません。

……と言っても、判断できない状態では自筆であっても遺言書自体が無効になる可能性が高いため、そもそも病状が進行する前に遺言書は書かないといけません。

 

病院や介護施設にいる場合でも、判断さえしっかりできれば、出張制度を利用して(もし字を書けない状態でも)公正証書遺言を作ることができます。


完成までの流れは?

 

公正証書遺言を書く場合の、標準的な流れをご紹介します。

 

全てご自身で作成する場合

 

  1. 遺言のルールについて学び、書きたいことを考えます。
  2. 必要書類などを用意します。
    ●印鑑登録証明書と実印
    ●相続させたい人との関係が確認できる書類(戸籍謄本など)
    ●財産を遺贈したい(相続人以外に贈ること)人の情報が確認できる書類(住民票など)
    ●不動産の評価額が確認できる書類(固定資産税納税通知書など)
    ●不動産の情報が確認できる書類(登記簿謄本など)
  3. 相続とも遺言の内容とも関係のない、証人になってもらえる人を2人手配します。
    (証人の情報が分かるものとして免許証のコピーなども用意します)
  4. 予約をしてから必要書類を持って公証役場へ行き、公証人との面談で自分の意思をはっきり伝え、遺言書の文章にしてもらいます。
    (基本的に公証人から内容の提案はしないため、ご自身で内容を考えていく必要があります)
  5. 公証人から送られてくる文案を確認し、納得できるものであれば作成日を決めます。
    (内容に不満や行き違いがあれば、修正してもらいます)
  6. 作成日に証人2人と一緒に公証役場へ行き、内容を確認した上で署名捺印(実印)をし、手数料を支払います。
    (出張対応も別途料金で可能です)
  7. 遺言書が2通(正本・謄本)渡されますので、なるべく無くさないように保管します。
  8. もしもの時に家族や知人に見つけてもらえるよう「公正証書遺言を作った」と伝えておいて、完了です!

 

みけねこ事務所にご依頼いただく場合

 

【1】とりあえずみけねこ事務所にご相談ください。

【2】当事務所にて原案を作成し、公証役場と打ち合わせを行います。

※必要書類は可能な限り代わりに集めます。

※証人の手配も代わりに行います。

【3】公証人の前で確認・署名捺印していただき、完成です。

家族や知人など、信頼できる方に“もしもの時”は確認してもらえるよう伝えてください。

 

単なる遺言書作成だけでなく、終活の視点からのアドバイスや、エンディングノート尊厳死宣言書その他の制度との併用についてもサポートさせていただきます。 

  

 

まとめ

公正証書遺言は、きちんとした手順を踏むだけあって、いざという時に心強い存在となり得ます。

また、公証役場に遺言書の内容が保存されるため(100歳まで)、万が一書類を失くしてしまっても、相続が発生したときに遺族の請求で確認することが可能です。

まずはご自分で自筆の遺言書を書いてみるのもオススメですが、せっかく遺言書を作る決断をするのであれば、ご家族の安心のためにも公正証書遺言の作成を考えてみてください。

難しいとお悩みのときは、ぜひお気軽に行政書士 みけねこ事務所までご連絡ください。

単なる遺言書の作成だけでなく、お客様ご自身の将来のご希望も含めて、終活行政書士として親身になってお話をお伺いいたします!

   

       

 

 

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